今回は意外と知られていないラージボールのルールについて紹介したいと思います。
ラージボールというとシニアの選手がやるイメージが強いですが最近では20代の選手でもラージボールを始めている選手も多いです。
そこで今回はラージボールの基礎知識や意外と知られていないラージボールのルールを紹介したいと思います。
【初めに】ラージボールの基礎知識
日本発祥の競技
1986年頃テレビで卓球は根暗という発言があり卓球の競技人口は減少傾向にありました。
それを食い止める為に日本卓球協会は1987年に卓球台の色を緑から青にボールの色をカラフルにしたりと「卓球計画発展プロジェクト」を発足しました。
その過程の中で卓球をやったことがない人にも卓球の楽しさを知ってもらう為にラリーが続きやすいラージボールが生まれました。
近年では日本だけでなく韓国や中国、グアムなどでもラージボールが浸透してきています。
硬式との違い
硬式との違いですが大きく分けて2つあります。
用具の違い
まず用具がラージボールは表ソフトのみとなっています。
これによって初心者にとって最も難しい「回転」の要素が少なくなるので硬式よりラリーが続きやすくなっています。
そしてボールの径が違います。硬式のボールが40㎜なのに対しラージボールは44㎜と4㎜大きいです。
硬式に比べ重量が軽くて大きいので空気抵抗を受けやすく、回転量が少なくなります。
ボールのスピードも空気抵抗を受けて失速するので強打を打たれても返球しやすく、ラリーが続きやすいです。
ルールの違い
基本的にルールは大きくは変わりませんが一部硬式との違いがあります。
ネットの高さが違う
硬式はネットの高さが15.25㎝なのに対してラージボールは17.25㎝と2cmネットが高いです。ネットが高い分弧線が高くなる為ラリーもゆっくりになります。
11点3ゲーム制
硬式は11点5ゲーム制(または7ゲーム)なのに対しラージボールはラリーが長く続くこともあり3ゲーム制になっています。
促進ルールは1ゲーム8分
※促進ルールとは・・・サービスは1本交代で、レシーバーが13回返球するとレシーバー側の得点になるルール
硬式が1ゲーム10分なのに対してラージボールは1ゲーム8分で適用されます。
ラージボールで促進ルールが適用されるのは以下のパターンの時です。
- ゲーム開始後8分経っても1ゲームが終了していない場合(ラリー中に8分経った場合は審判がラリーを中断させる。)
- 両者から促進ルール適用の申請があった場合
その他ルール
競技ルールとレクリエーションルールがある
実はラージボールには競技大会ルール以外にレクリエーションルールという位置づけのルールがあります。
2018年までは
「ジュースになった場合は13点目を取った方がそのセットを取る」
「サーブのトスの高さに規定はない」
というルールがありましたが2019年からは
「10対10になった場合は2ポイント差がついた方がセットを取る」
サービスは「2~3秒停止する」「トスは16㎝以上上げる」という公式同様のルールが追加されました。
これにより旧ルールはレクリエーションルールとして位置づけされています。
競技用ルールとしては促進ルールの違い以外は硬式とルールは一緒になりました。
全国ラージボール選手権大会や全国ラージボール大会は競技用ルールが適用されます。
まとめ
今回はラージボールの基礎的なルール、意外と知られていないラージボールのルールを紹介しました。
ラージボールは硬式に比べ全国大会のハードルが低く、年代別に分かれています。最近は硬式で強い選手がラージを始めたりと着実にレベルは上がってきていますがそれでも比較的全国大会は狙いやすいかなと思います。
硬式での実績がない選手でも練習を積み重ねれば全国で活躍することも夢ではありません。
今回紹介したラージボールのルールを覚えてラージボールを始めてみてはいかがでしょうか?